多重債務の解決に向けて

 

さて、多重債務解決に向けて大事なのは、自分が多重債務者であることを自覚し、専門家に相談する決意をすることです。

 

その上で専門家に自己破産について相談するわけですが、事前の準備が必要です。まずは、家計の状況を客観的に把握することです。毎月どこからどれだけ収入があり、どれだけ支出があるかを全て書き出しまとめます。家計収支の状況は、債務整理の方法を検討するための基礎情報になります。

 

更に、支出の中でも債権者、つまり借金の明細を準備する必要があります。項目としては、業者名と所在地、借入残高と借り入れ開始時期、毎月の返済額と期日、最終返済予定日、保証人や担保、公的証書の有無、カードでのショッピングで購入した商品内容など、明記しておきましょう。

 

ここで記載漏れのないように細心の注意を払ってください。ここで一番重要なのは、借り入れの開始時期で、調べてみると多くの消費者金融業者が、利息制限法を過えた利息を請求しています。特に、過去の取引が長期に亘る場合は、利息制限法での上限利率で再計算を行って、借金総額が減額できる場合もあるのです。

 

更に、会社員の場合は給料明細、車を所有しているなら車検証、不動産を所有しているなら不動産登記簿謄本など、収入や財産を公的に証明する書類も用意します。クレジットカードも弁護士や司法書士を通じて業者に返却するので全て持参します。